10月26日 中日新聞 健康寿命と歯科検診
Q 健康寿命と歯科定期検診が関係すると聞きましたが教えてください。
(69歳 女性)
A 健康寿命とは介護を必要とせず、健康で日常生活を支障なく送ることができる寿命のことです。
現在、日本の平均寿命は世界一ですが、平均寿命と健康寿命の差(男性約9年、女性約12年)は世界31位です。
最悪全身チューブで繋がれ意識がない要介護の最晩年10年は、医学の急激な進歩がもたらした不幸と言えるでしょう。
健康寿命と平均寿命の限りない一致こそ幸福であることが世界中で知られつつあります。
健康寿命を伸ばす要因として
① 食事
② 睡眠
③ 運動
が大切な事は既に常識として知られていますが、最近になり口腔内の衛生状態が大切なことが判明しました。
特に歯周病は誤嚥性肺炎、動脈硬化、心臓病、脳卒中、糖尿病、早産、関節リウマチ、アルツハイマー病などの病気と深い相関があるようです。
親交のある某国内歯科医院の最新データによると、歯科定期検診を受け続けた患者さんの平均寿命は健康寿命との差がわずか2年との驚くべき結果が報告されています。
これは、亡くなる直前まで健やかに過ごされていたと言うことです。また、悪くなってから治療で通う場合と比べ、予防の為の定期検診を続ける場合は、生涯医療費が半減します。
最後の日まで幸福で健康に暮らすために歯科定期検診の新常識を是非体験してみてください。
院長プロフィール
滝高校、公立九州歯科大学卒業。
京都大学医学部口腔外科入局。
口腔腫瘍・顔面外傷の口腔外科専門医として多くの外科手術を担当。福井県立病院口腔外科医長を経て各務原市で口腔外科クリニックを開業。
現在は、DNA検査を用いた歯周病治療や、人工骨を用いた再生医療インプラントに多くの実績を持つ。