12月24日 中日新聞 インプラントと再生医療
Q
先日右上奥歯のインプラントを希望し、近医を受診しましたが、骨が薄いためできないと言われました。入れ歯は入れたくありません。他に方法はありませんか。
68歳女性
A
上奥歯の根の先には上顎洞と言う逆ピラミッド型の大きな空洞があり、人により骨が1ミリもない場合も多くインプラントには鬼門でしたが、空洞を逆に利用し骨を作る再生医療が世界中で行われています。
注釈)インプラントに伴う再生医療は現在日本では保険適用外です。
10数年前まで再生材料は自家骨(本人の腰骨)を用い、京都大学か名古屋大学で全麻下手術、2週間ほどの入院が必要でした。
現在では人工骨が主流となり、(自家骨と人工骨で再生内容に差がないことが正確に証明されています)技術と設備さえ揃えば一般開業医単独でも可能になり、患者さんの肉体的金銭的負担が非常に小さくなりました。
手術方法にはいろいろなバリエーションがあり、患者さんの持っている骨量により最適な方法が選択されます。
再生医療は決して危険な手術ではありませんが、一般的なインプラント手術に比べ、高度なスキルが要求される為、充分に信頼のおけるドクター選びは欠かせません。