9月22日 中日新聞 おしゃぶりについて
Q.おしゃぶりをしていると歯並びが悪くなると聞きましたが本当でしょうか?
A.「おしゃぶり」は広辞苑に「赤ん坊に持たせて口にしゃぶらせるおもちゃ。ねぶりこ。」と載っています。「赤ん坊に“持たせて”」ここがとても大きなポイントです。
赤ちゃんは手と口(唇・舌)を使い、いろいろな物をなめて、五感を働かせ、形・味・性状を学習し、脳を発達させていきます。
また、声を出し、発語することで自分を表現することを学んでいきます。そのような時期に手を使わずにずっと口にくわえるタイプのおしゃぶりが赤ちゃんの口にあることは、学習や発達の機会が減ってしまうことになります。
歯並びや顎骨の成長は、持続的に加わる力により決まります。
①唇を閉じている
②舌が上顎にしっかりついている。この二つは必須です。くわえっぱなしのおしゃぶりは、この大切な二つの力を阻害します。長時間、長期間の使用は、上手な使い方ではありません。
おしゃぶりは、あくまでもおもちゃでありお助けアイテム。赤ちゃんの手・唇・舌、好奇心、赤ちゃんをはぐくむ方の優しいまなざし、あたたかい肌、安心するにおい、心地よい声、穏やかな言葉、健やかな成長を願う心…
大切なものは全て、私たちにあります。
歯科医師 プロフィール
兵庫県立長田高校、大阪大学歯学部出身、兵庫医科大学歯科口腔外科研修後、都クリニック勤務。
たくましく生き抜くために命の上流である口腔内をいかに育成するか興味の赴くままに勉強。
RAMPAセミナー8期生。CHILDENTセミナー修了。
自然育児学校購緬。奇跡を起こす子育てオンラインサミット登壇。
実体験に基づく講演会は、各地で人気。