No5 温泉旅館Best3(2)

温泉旅館Best3(2)

No.5 温泉旅館Best3(2)

ハレとケの2部門

注釈)柳田國男によって見出された、日本人の伝統的世界観のひとつ。 ハレは儀礼や祭、年中行事などの「非日常」、ケは普段の生活である「日常」を表している。今回は1泊2食3万円以上をハレ、3万円以下をケとしました。

ケの部

1 住吉屋
2 鶴の湯
3 旅館すぎもと

1 住吉屋

住吉屋

冬景色

全国、全ての温泉旅館中でのマイベストです。

理由第1 料理が華美に過ぎないことです。

料理

温泉旅館はほとんどの場合1泊2食を基本とし、料理が豪華すぎます。
ご馳走も3日続くと飽きてしまいます。
ある高名な料理旅館の夕食をご覧ください。毎日このような国産牛最高ランクのお肉は少なくとも私は半切れで胃が辛くなります。(お肉の写真以外は全て住吉屋の料理です)

ある高名な料理旅館の夕食

住吉屋では毎日の献立に「取回し鉢」と呼ばれる郷土料理が提供されます。こ れは野沢に江戸の昔から伝わる地物の野菜や旬の山菜を使った田舎のご馳走です。
化学調味料不使用は当然で住吉屋の野菜料理は私の大好物です。

野菜料理

野菜料理

酒

マイベスト理由第2

チェックイン、アウトの時間です。
家族経営の温泉旅館なのにチェックインが12時チェックアウトが11時と23時間の滞在時間を誇ります。とてつもない企業努力が必要なため、追従する旅館が見当たりません。

マイベスト理由第3

1万円台の旅館なのに満足度の高いライブラリーを持つことです。いつも2~3冊部屋に持ちこみ、日がな一日読んでいます。

マイベスト理由第4

自家源泉掛け流しのお風呂があることです。旅館の敷地内で湧出し、お風呂は2カ所あって男女交代ですが、大きい浴場はステンドグラスが埋めてあり夕方の光が素晴らしく、教会にいる様な幻想的な雰囲気に包まれます。

マイベスト理由第5

朝食でも夕食でも風呂上がりの休憩時でも生ビールが飲めることです。
私のオフの幸せ3大要素「温泉ビール文庫本」の発想はこの宿から始まりました。

今のところコストパフォーマンスでは住吉屋を超える温泉旅館を知りません。あえてライバルをあげれば価格帯は変わりますが次に挙げる鶴の湯か、鹿教湯温泉 三水館 ぐらいでしょうか。
https://sumiyosiya.co.jp

2 鶴の湯

鶴の湯

温泉旅館Best3(2)

秋田県乳頭温泉郷にある鶴の湯は秋田藩主の湯治場だった由緒のある温泉です。
部屋によっては1泊2食1万円以下、露天風呂も田舎料理も江戸時代の茅葺き部屋(本陣)もとてつもなくレベルが高く、低価格帯の宿では日本No .1ではないでしょうか。
唯一のウィークポイントはなかなか予約が取れないことです。
特に露天風呂が素晴らしく、自家源泉掛け流しも素晴らしいのですがさらにその上を行く自噴泉です。
注釈)自噴泉 足下自然湧出する温泉 日本全国でもほとんどなく極めて貴重な温泉です。
料理は山家の田舎料理で決してありきたりなものはなく、名物山の芋鍋は私の大好物です。
http://www.tsurunoyu.com

鶴の湯の料理

3 旅館すぎもと

旅館すぎもと

前述の湯本長座と並び岐阜の自宅からのアクセスが良く(いずれも車で約2時間半ほどです)大好きな宿の1つです。
建物、部屋、料理、温泉いずれも高レベルで、しかも 料金は2万円以下の部屋もあり、とてもリーズナブルです。

旅館料理

旅館料理

旅館料理

突筆すべきは料理でご主人自らも包丁を握り、そのレベルはとてつもなく高 く、特に酒呑みの評価は全国的で、毎日希望のお客さんにはその場でご主人(社長) 手打ちのそばを打ち立てで振る舞われています。(別料金)

そば

料理では蕎麦と馬刺しが特に印象に残っています。
写真のように朝食も抜かりなく、朝からご飯が進んでしまいます。

鶴の湯の料理

音楽にも造詣が深いようで、いつも真空管アンプから素晴らしい音が流れています。
例によってライブラリも充実しています。本好き酒好き温泉好きにはたまらない一軒だと思います。
まさにこのキャッチコピーのためにあるような宿ですね。

松本・美ヶ原温泉 旅館すぎもと【公式サイト】

旅館すぎもとは、信州松本らしい土壁と梁を設えた民芸調の宿。旬の味を活かした創作料理と美酒を愉しむ静かな夜。全室趣向の異なる、個性を持たせたお部屋。最良の「すぎもとの時間」をご堪能頂けるよう、おもてなしいたします。

 

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